46 岩手、冬の漬物あれこれ

 むくむくと太った白菜、むっちりと白い大根、ごろんごろんと巨大な赤かぶ。産直の軒先に冬野菜が並び始めました。いよいよ到来した漬物シーズン、腕はなりませんが腹が鳴ります。塩分が健康がうんぬんは都会の人の言い訳で、田舎の食卓では漬物が主役。これに白飯と味噌汁さえあれば(私は)生きていけます。
 自分でも作るのは赤かぶの甘酢漬け。いちょう切りにして塩もみして甘酢につければ半日で完成します。自分では漬けられないけど「みのぼしなんばん」もうちの定番お漬物。塩漬けの赤じそでにんじんとごぼうを包んだ手間のかかる一品で、作る人により甘かったり辛かったり。食べて比べて、いつか「岩手みのぼしなんばん地図」を作成するのが夢なのです。
 こうして日々増殖していく漬物で、食卓は思いのほかカラフルに。5色バランスなる食事法がありますが、漬物だけでコンプリートしそうです。いいのかしら。
※食のほそみち 第46回 マ・シェリ1098号(2018年11月12日)掲載

食のほそみち

2014年からマ・シェリに連載中

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