4 エイサク飴
口寂しい時に手がのびるエイサク飴。水飴と砂糖をこねた「たんきり飴」ですが、「黒糖」や「醤油味」もあり食べ飽きません。
面白い品名は先代の名に由来しますが、「名付けたんじゃなく周りがそう呼んだ」と、二代目の千田昭夫社長。おそらく味が評判になり、栄作さんが作るからエイサク飴でいいべ…と落ち着いたのでしょう。まだ甘いものが少なかった80年前、エイサク飴を美味しい美味しいと食べた人たちの笑顔まで思い浮かぶようです。
それ以来、味も製法も一切変わらず。温泉地獄のごとく釜で泡立つ飴の粘度を素手で計り、熱いうちに折り畳んで機械へ送る職人技。震災で工場を流され新釜での再開は苦労の連続でしたが、飴を食べたいという人の声が後押ししました。
味はもちろん、柔らかくて大きいのもエイサク飴の特徴で、「これも変えねえ」と千田社長。歯の詰め物にはくれぐれも注意しつつ、さあほうばってくださいな。
■有限会社チダエー 大船渡市三陸町綾里字岩崎49‐2 電話 0192(42)3051 ※工場そばに店舗もあり ※食のほそみち 第4回 マ・シェリ965号(2015年03月20日)掲載
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