18 お茶餅
連休に思い立って、盛岡だんご屋めぐりをしてみました。腹具合と相談しながら老舗からニューフェイスまで取り混ぜて数軒、目的はお茶餅の食べ比べです。
盛岡名物の地位を確立してはいるものの、しょうゆだんごの二番手に甘んじている(いないですか?)お茶餅。私にしても店頭ではしょうゆだんごを指名し、次いでおはぎやあん玉を抑えます。しょっぱいのを食べたら甘いものが欲しくなる、いわゆる甘辛の法則でいえば、くるみ醤油や味噌を塗ったお茶餅と生醤油のおだんごはぶつかりあう気がするのです。
しかし食べ歩いてビックリ、とろり甘いみたらし風からクルミたっぷり素朴な味噌だれ、そして香ばしい醤油味等々、店ごとに違って食べ飽きません。味の違いは店の個性、お茶餅は盛岡のだんご屋のアイデンティティーといえなくもないのではないか…と勝手に思い至りました。
なお気に入ったのは醤油味。甘くないので、お酒にも合いそうという理由です。
※食のほそみち 第18回 マ・シェリ1008号(2016年05月27日)掲載
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