29 黒石梅の里生産組合の梅干し
朝ごはんにはいつも、梅干しをひと粒いただきます。好みは柔らかめで香りがあって、そして酸っぱいの。食べた瞬間にのどが震えるような、昔ながらの酸っぱ~い梅干しだとなおいいです。あれこれ探し歩き、奥州市の黒石梅の里生産組合が作る梅干しに落ち着きました。
珍しい梅の木の伝説が残る水沢区の古刹・正法寺。ふもとの黒石町では15年ほど前から梅の木を植えて梅干しを作ってきたと、組合の千田喜和子さんはいいます。「果肉が厚いし梅の味も強いの」という自慢の実を、塩漬けして土用干しをして、自家製赤じそと一緒に1年漬け込みます。素材の力に人の手、そして時間の力も借りて完成する梅仕事は、簡単便利な現代では本当に貴重。「でも作業していると体が熱くなるの。梅って本当にパワーあるよ」と喜和子さんは笑います。
作る人まで元気にする梅干しは、実は梅本来の甘みだって感じます。これさえあれば夏も大丈夫。どんと来い! 猛暑。
■黒石梅の里生産組合「うめさん」奥州市水沢区黒石町字下柳195 電話0197(26)2151 ※食のほそみち 第29回 マ・シェリ1043号(2017年05月26日)掲載
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