57 キッチンパルたてやまの手羽先

 山々が錦に染まる秋。でも食いしんぼうには、きつね色以上に心弾む色はありません。そんな魅惑の色を探し求め、たどり着いたのは二戸市浄法寺町。「キッチンパルたてやま」の手羽先です。
 昨今ブームの手羽先ですが、巷のそれとは一線を画すおいしさの秘密は焼き方に。専用のロースターでジリジリと、なんと40~50分もかけて焼いているのです。そもそもは40年ほど前、生産直売の精肉店を営む先代が考案したそうで「当時から焼き方も味付けも変えてません」と二代目店主の舘山邦弘さんは話します。
 唐揚げと違い脂っこさはなく、しかも味付けはあっさりめ。きわめつけは秋の山のごとく照りはえるきつね色のグラデーション。艶めく手羽中は言わずもがな、先っぽの焦げ具合までも理想的。かぶりつくとジューシィな肉汁があふれ出し、カリッカリの先っぽまでおいしくいただけます。
 時間がかかるため、焼きたてに出合えたら超ラッキー。店頭にはローストチキンや惣菜類も並び、主婦の味方のお店です。
■キッチンパルたてやま 二戸市浄法寺町字樋田134‐1 電話0195(38)2513 ※食のほそみち 第57回 マ・シェリ1131号(2019年10月18日)掲載

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